入るのが大変?入ってからが大変?

入るのが大変?入ってからが大変?

■入学も大変だが、卒業も大変?

日本の大学は入るのは大変ですが、入ってしまうとそれほど勉強の大変さはありません。もちろん、高度な教育が与えられることには間違いないのですが、どれほど学業に身を入れるかということに関しては、個々の学生の姿勢次第という傾向があります。一方で海外の大学では、入学も大変ですが、さらに卒業するのが大変ということになります。

特にアメリカの場合は、かなりの程度学業に打ち込まないと、留年する可能性が高いことが多いので、あまり遊んでいられないという状況が見られます。もちろん、大学によって勉強の大変さは違いますが、特に日本人が留学することが多い、レベルが高めの大学の場合は普段の勉強もかなり大変なのです。何が大変かというと、まず課題が多く、その課題を条件をクリアする程度まで終わらせるだけでもかなりの時間がかかります。プロジェクトタイプの課題が多いので、優秀であればすぐに終わるというものではなく、ある程度の時間を要するケースが多いからです。

■テストや評価プログラムが多い

また、テストもしくは評価プログラムが多いというのもアメリカの大学の特徴だと思います。それらの評価はかなり厳しく、レポートやテスト、講義への出席状況などが見られ、容赦なくマイナス点を付けられることになります。大学によっても差がありますが、レベルの高い大学では入学した学生のうち、6割程度しか卒業できないというところも珍しくありません。私も、優秀な成績で大学に入学してきたものの、ついつい在学中に遊び過ぎてしまって卒業できなかったり、留年を繰り返してしまったりする学生をたくさん見てきました。

■学習姿勢

さらに、学生それぞれの勉強に取り組む姿勢もかなり違うと思います。アメリカの大学は学費が高いこともありますし、シビアに評価が下されるので、真剣に勉学に取り組む学生の割合が日本の学生よりも多い気がします。特に奨学制度を受けている学生の場合は、定期的にある評価プログラムで結果を出せないと、即座に奨学金を取り消されてしまうという条件で入っていることも多いので、その態度はまさに真剣そのものです。講義中の態度も日本とアメリカではかなり違っていて、アメリカでは学生が教授にどんどん質問をしたり、おかしいと思うことは意見を述べたりします。時には、教授と学生の討論が始まったり、きちんと準備をしてこなかった講師が学生にやり込められてしまったりする様子が見られることもあります。